空はどこまでも澄んでいて


    ぽかぽかといい天気。





    あーあ、授業なんて抜け出して正解だったわ。









          
3年Z組銀八先生






     「くー、気持ちいー」



     屋上で一人、空に手を伸ばしては

     大きな欠伸をかみ締める。

     午後のうららかな日差しに誘われるように教室を抜け出し

     昼寝を楽しんでいる。




     「銀八先生、怒ってたりしてー」




     普段だらだらと仕事をし、あまり授業に熱心ではない

     銀八先生の怒った顔を想像してはみるものの

     なかなかどうして気持ち悪く、吹きだして笑ってしまう。









     「むしろ喜んでたりして。」





     急に目の前に現れたレンズ越しの死んだ魚のような目。


     そよぐ風に銀色の髪がなびくのも見える。


     



     「ぎ・・・・銀っ・・・!?」





     「、パンツ見えてんぞー。」





     私は起き上がってスカートを押さえつけ


     先生のエッチ!!と叫んでキッとにらんだ。




     「嘘だっつうの。だいたいガキに興味ありませんー。」




     そういって銀八先生は タバコに火をつけた。



     「せんせー、サイテー。」


     「授業さぼった奴が言う台詞じゃねぇよ。」



     そういっておでこをぺちっと叩いて


     遠くの空に向かって煙を吐き出した。








     先生はこういうときだけは狡猾でいじわる。


     普段はだらだらと隙だらけのクセに


     こういう時は隙なんて微塵も感じない。






     「・・・先生だって、今、サボってるじゃん」





     「違ぇよ。土方の奴がお前がいないって騒ぎ出して、クラスで捜索隊組んで


     今、皆があちこちうろうろしてんだよ。」





     「それって・・・いいの?」





     「別にいんじゃね?」







     「ていうか・・・先生、見つけたじゃん。」









     見つかって        (探されるなんて思ってもみなかった)


     気だるい授業に戻るんだ  (ほんの少し喜んでるのは何でだろう)


     先生の授業は苦手     (でもチョークを握る先生の指は綺麗)


     また、いつもの様に    (名前で私を当ててくれる)






     


     「あー、そうだよな。」


     先生はタバコを消してこちらへ振り返る。




     「大串がうっさいからさっさと教室戻るぞ。」



     「・・・土方君でしょ?」



     「名前くらいいいだろ、大串だろうと、土方だろうと。」





     「じゃあ、私の名前はなんですか?」





     一瞬キョトンとした目をして。


     柔らかい風にのせるように先生の声が響いた。











     「。」









     あたたかい陽射しが先生と私を包んで


     なんとなく陽気な


     でも、ちょっと歯がゆいような






     「先生!!」



     「・・あ?」




     「好き!!」





     陽を透かすような銀色の髪をぐしゃぐしゃとかいて


     かったるそうに腰に手を当てている。




     うちのクラスの担任。


     私の好きな人。




 


     「わかってる、つぅーの。」








     先生は顔を赤くして、私をちらりと見て


     ぼそぼそと


     一言つぶやいて歩き出した。
















     ぽかぽかの晴れの日




     先生は自習にすっからと言って職員室に向かっていって 




     教室に戻れば皆、すでに自習していて



     お妙ちゃんに教えてもらったのは




     皆に自習を言い渡してどこかにふらりといってしまったという銀八先生の話。










     探しに来てくれたのは銀八先生。



     今度はまじめに授業聞くから





     卒業したら








     「卒業したら、一緒になろうな」




END






     


久々の更新です。

でも、なんか・・・変。

もしや、スランプですか、自分(滝汗)
お目汚し失礼しました!!

でも、銀八シリーズ書いてておもしろいです。
また、書きたいかも・・・。


2/9 瀬尾 亜梨子