夕日の約束



「見て・・・またコクられてるわよ。アイツ。」
「あぁ。」
私、 と亜久津 仁は学校の屋上から中庭を眺めていた。
「お前、あいつと幼馴染なんだろ?優等生さん。」
「まーね。」
私は中庭を眺めたまま答えた。
私は亜久津が言うように俗に言う優等生ってやつだ。
勉強は学年1位だし体育だって学年3位(清純と亜久津がいるからね・・・)クラス委員長だしケンカだって強いほう。
亜久津と妙に仲良くなったのもこのせい。
で、私がこんなに頑張るようになったのは中庭でコクられてるアイツ、千石 清純のせいだ。
清純はすぐナンパするし、来るもの拒まずな性格。でも、去るもの追わずな性格でもある。
私と清純の関係は単なる幼馴染・・・。でも、私からしてみればすごく大事な好きな人。

昔の私は勉強は全然駄目で両親に怒られてばかりだったし、運動も駄目で、ケンカも弱くてイジメのかっこうのターゲットでよくいじめられてた。
ある日のことだった。
私は公園のブランコに乗って途方にくれていた。
いじめられて、転んでヒザすりむいて、テストも散々で。怒られると思ったら帰れなかった。
・・・帰りたくなかった。
!!」
「キヨ君・・・。」
清純はものすごく息を切らせて私の前に立っていた。
「お前・・・帰ってこないから心配して・・・・・・・探してた!!」
「・・・まだ夕方だよ?」
私はきょとんとしながらブランコを降り清純の前に立った。
「まだじゃない!!もう、夕方なんだ!!お前の母さんすごい心配してた。」
こんなに怒った清純を見たのは初めてだった。
私はただただ驚いていた。
「聞いてるか?」
「・・・・うん。でも私は帰れないよ。また、テストが駄目だったの。怒られちゃう。運動もできないし、いじめられっ子だし・・・」
清純の目にみつめられていたら気づいたら私は自分が気にしていたことを呟いてた。
「いいじゃんか!!」
そういわれたと思ったら抱きしめられてて驚いた。
「テストが駄目でも、運動ができなくても大丈夫。ならできるようになるから。イジメられてるんなら俺がずーっと守ってあげるから。」
その言葉と、ぬくもりにほっとして私は泣いた。
清純と夕日に守られながら・・・。

で、それから清純に少しでもふさわしい子になろうと死に物狂いで頑張ってきた。あの日、清純が言ってくれた言葉を支えにしながら。
・・・・・・なのに・・・ね。

「おい!」
「うん?」
亜久津にいきなり声をかけられて我に返った。
「アイツ・・・断ってたみたいだぞ。」
と顎で中庭を指した。
「珍しい・・・。」
そのまま見ていると下にいた清純は気づいたらしくこっちを見た。
「亜久津〜!!〜!!今そっち行くね〜!!」
こっちに手を振ると走って行ってしまった。
「来るってさ。って亜久津どこ行くの?」
立ち上がり校舎内へ向かう亜久津に声をかけた。
「あぁ?アイツ来るとダリィからな、帰るぜ。・・・よぉ、お前全て死に物狂いでやってきたんなら、あともうひとつもその勢いでやってみろや。」
フンッと鼻で笑い行ってしまった。
もうひとつねぇ・・・。

。」
彼は息を切らしてやってきた。
「よっ。亜久津に会った?」
「会ったよ〜。ダリィから帰るって。」
アイツ今度会ったらモンブランでも奢ってやるか。
「そいえば、清純さっき断ってたでしょ?」
「見てたの?だって、あの子の悪口言うんだよ。」
「ふーん。・・・・・・・・・・・・ん?」
なんで私のこと悪く言ったからって断るんだ?この男は。
おかしいだろ?
「なんで?」
「え?だって俺のこと好きだし。」
コイツはいつもの笑顔で言った。
は・・・?ちょ、ちょ
「ちょっと待てーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
「え?」
清純はものすごく驚いていた。
「アンタあれだけ女好きでいていきなりなぁーに私のこと好きだとか言ってんだぁ!!」
私はその場にあったカバンを引っ掴んで今にも清純に投げつけそうだった。
「え・・・あ、落ち着いてよ。今までのは・・・ああしてれば少しは気にしてくれるかなって・・・。それに亜久津と仲良いみたいだったし・・・」
と恥ずかしそうに言った。
私はその言葉に驚きそして思わず嬉しくて笑ってしまった。
「何で笑うんだよ・・・。」
「だって、嬉しくて・・・。それにそんなことしなくても私ずっと清純のこと好きだったし。」
「・・・まじで?」
驚いていた彼だが私が笑顔でいたのを見るとふっと笑いそのまま私を昔みたいに抱きしめた。
「清純、あのときの約束覚えてる?」
私が上目遣いできくと、
「もちろん。でも、最近強いからなぁ・・・。」
と苦笑した。
「そうでもないよ?その約束ずっと守ってね。」
「もちろんです。俺がすっとを守ってあげるから。」
そして、私は自分でも最高ってぐらいの笑顔を清純にむけた。

私の目の前には、あの日と同じ、綺麗なオレンジの夕日と清純の笑顔があった。
                  
                  終わり







後書き

初個人ドリ。キヨは初です。キャラ違う・・・。あっくんも。
ちなみに歌の歌詞からタイトルと内容をイメージしました。

これから日々精進です。


12/17 白王 龍華



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