「俺は、が好きだ。」
「すまない、私はそういうのムリだ!」
・・・・オイオイ、ムリって何だよ!!

聖夜の天使




そうやって振られたのが1学期の頭だった。
人に優しく自分に厳しくがモットーな優等生、に告って振られたのは・・・。
なんで振られたかって・・・、まぁ、あの頃は、テニスを人を傷つける道具にしてたからかなぁなんて。
多分、そういうのもあって振られたんだと思ってた。
けど今の俺は違うぜ!
今はテニスをきちんとやってる。人を傷つけたりしない。
に断られたあの日はショックだったけど、いろいろ落ち着いて考えられるようになった。
精神面で強くなった気がする。
だから、今日こそ・・・。

俺は日誌を書いていたに声をかけた。
。」
「ん、切原か、何だ?」
は日誌を書いていた手を止め顔をあげた。
心臓がバクバクいってるぜ。頑張れ俺!!
「あの・・・さ、クリスマス暇か?」
「はぁ・・・暇っちゃー暇だけど。それが何か?」
「あ・・・遊びにいかねぇ?」
「ん〜。」
は少し考えた後
「構わない。」
と言った。
「マジで!!んじゃ、25日の日2時に駅前な!!」
嬉しすぎて早口でまくし立てるとそのまま教室を出た。

当日、いつもは遅刻ばかりの俺だけど今日は30分以上早く出た。
駅まで行くとがもう着いていた。
「早いな。」
「そう?いつもこんな感じだが?五分前行動は基本だろ。」
ごもっともで・・・。
「で、今日は一体?」
が眉をしかめる。
「あ・・・えっと、ツリー見に行こうと思ってな。」
「あぁ、デパートのとこのすっごい豪華なツリーか。良いよ、行こうか。」
さっさと歩き出すの後を追うように歩いた。
「切原はさ・・・。」
ふいに話かけられのほうへ顔を向ける。
「もう、あんなテニスはやめたんだよな?」
前をずっと見ていたが、声は寂しそうだった。
「ああ、やめた。俺は多分取り返しのつかないこともやったんだろうけど今は、傷つけてしまった人たちに対しても俺の出来ることから始めて行こうと思う。」
「切原・・・変わったな。」
「は?」
「昔はさ・・・自分が大事にしてるものだけに優しかったけど今の切原は、全体に優しくなったな。」
こっちを向いて優しく笑うに俺は思わず顔を赤くした。
「強くなったよね。いろんな意味で。」
「そ・・・そうか。」
「うん。」

はツリーまで来ると嬉しそうに走り出した。俺はそれを黙って見てた。
「・・・。」
意を決して呼び止める。
「なんだ?」
不思議そうに振り返り俺のところまで戻ってきた。
「春に俺が言ったこと覚えてるか?」
「覚えてる・・・。」
は目を伏せ呟いた。
「今も変わってない。俺はが好きだ。」
真っ直ぐな言葉を告げる。
は顔を上げ静かに告げる。
「私もだよ。前から気になってはいたけど、今までのこともあったしね。だから、あの時は振ったの。ごめんね。でも、きっと変わってくれるって思ってたから。」
いつもみたいな淡白な話し方ではなく、優しい話し方だった。
「ありがとうな。」
俺はそっと抱きしめた。
「なっ・・・き、切原!!」
顔を真っ赤にして暴れるを気にせず喋る。
「だってさ、すげー嬉しいんだ。両思いだったこともそうだけど、俺が成長できるのを見守ってくれっていたことが。」
多分、春に付き合っていたら俺は、変われたんだろうか?
「これからも、いつまでも見てる。だから、私のことも見ていてくれ。」
「あぁ。」
これからも、君のために、優しくなりたい。

終わり


あとがき
少し遅れちゃったけどクリスマス夢です。
赤也は初めてです。
どうだったでしょうか?