ちょっとだけ寂しくて




 寂しい夜だから





 ね、銀ちゃん。









月夜道










 「おまっ、いきなり何言い出してんの?」




 「・・・駄目?」





 「構わないけどよ・・・。」





 そういって銀時は白髪をぐしゃくじゃとかいた。





 言い出したのはの方だった。

 は、いつものようにソファに座り

 テレビを見ていた銀時の隣で月を見ていた。


 そして、なぜだか、その月と夜が自分に呼びかけている気がして

 気づけば銀時の袖を引っ張っていた。


 「なぁにー。」


 テレビを見たまま銀時は抑揚の無い声を出す。

 

 「・・・デートしよ。」


 

 数秒間をおいて



 銀時が不思議そうな目をしてに顔を向けたのだった。











 「でもよ、何で急にデートなワケ?

 銀さんが欲しいなら家でだって・・・。」



 「ちょっ・・・!脱ぐな!!馬鹿っ!!」



 引っぱたかれて銀時は少し落ち込んだような顔をしている。


 はごめんと謝って銀時の少し前を歩き始めた。






 「・・・月、キレイだね。」


 「そうか?」




 曇りの無い、少しかけた月が暗闇にぽっかりと浮かんでいる。


 吐息は口元を離れた瞬間に白く染まり


 手はかじかんで動きが鈍っている。



 「寒くねぇの?」


 「銀ちゃんこそ。」



 眠らない街から少し歩けば


 静かでやわらかい町が並ぶ。



 

 夜道に浮かぶ人影は2つ。



 先を歩く少女を護るように歩く男――。




 

 

 「・・・なんとなくさ、寂しくて月を見たい時ってない?」



 
 つま先で小石を蹴飛ばしての歩みは止まった。



 前を向いたまま



 銀時に話かけている。










 「・・・・どうした?



 伸びてきた愛しい人の腕のぬくもりは懐かしさと寂しさを誘う。




 「寂しいのか?欲求不満?」



 「馬鹿銀っ!!」



 自分の体に絡んでいる腕を軽くつねってから


 は体をまわして


 自分も銀時の体に手をまわした。











 「・・・・・このまま溶けあっちゃえばいいのに。」






 「あ?」






 「・・・チョコみたいに溶けて混ざっちゃえばいい。





 二人で・・・・・。」






 少し間をおいて




 銀時がを抱きしめる腕の力を強めた。







 「俺は嫌だな・・・。」




 「・・・そう。」






 「俺と溶けあって混ざったらじゃなくなっちまうじゃねぇか。」























 俺が好きなのはなのに













 耳元で小さく聞こえてきた銀時の台詞は




 掠れてはいたけれどはっきりとの耳に響いた。







 



 「・・・寂しい?」




 「今日の月は欠けてるから・・・・ね。」








 そう言うと銀時は





 

 欠けているの心に





 

 キスをした。







 「これで満月だな。」




 「何いってんの。」




 「混ざんないで合体すりゃいいんじゃねぇの?」





 「銀ちゃんの言い方イヤラシイ・・・。」





 「うるせー。」









 そしてまた、二人は影を重ねて




 歩き出した。

















 
 欠けてしまった月はどこか寂しそう。





 一つになりたい。





 甘く甘く溶け合って





 それを嫌だといったあの人は





 その考えも嫌いじゃないけどなと言って




 軽く笑って






 チョコレートのようなキスをくれた。








 甘すぎる好きの言葉と共に。





END








3333HITキリリクでした(多分)

甘甘ラブラブなのか!?
ご期待に添えたかわかりませんが
自分なりに頑張ってみました。
3333hitありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします。



12/5 瀬尾亜梨子


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