貴方の近くを舞うその煙の道に


 


 一体、何度の嫉妬を覚えたのだろう。








                タバコ






 「おい、。火あるか?」

 「土方さんってば・・・またタバコですか?肺を悪くしますよ?」

 


 そういいながらは懐からライターを取り出し

 土方へとさしだす。

 
 そして、うるせーといいながら火をつける土方に目を奪われながらも

 その想いがばれぬように視線をはずした。



 「あれ、土方さん。何で台所にいるんですかィ。」

 「・・・こっちの台詞だ、総悟。お前見回りどうした?」

 「さん、今日もかわいいですぜ。」

 「人の質問には答えろや!!!!!!!」



 どなる土方の横にいた屯所の名物ご飯係りのが土方に頭をさげた。




 「ごめんなさい。私が沖田さんを呼んだんです。」

 「そうそう、俺たちの恋路を邪魔するなんざ、

  トイレで流されているのに水流に対抗するゲジゲジ並に馬鹿ですぜィ」


 「俺の事かぁぁぁぁぁぁぁ!!?お前、俺のことなんだと思ってるんだ!」




 がそんな土方のつっこみを聞いていなかったのか、沖田の腕をひっつかんだ。

 「沖田さん、恋路って・・・!」

 「違うんですかィ?」

 「今日はケーキの試食にきてもらったの!」

 「おーい、総悟!!お前、見回り行け〜。」


 屯所の廊下をすごい足音と共に近藤の声が響いた。


 「さん、近藤さん呼ばれてるんで、また後できてもいいですかィ?」

 「うん、もちろん。」

 

 そういってが笑いかけると、総悟は怪しい笑みを浮かべ、


 の頬に軽く自分の唇をつけた。



 「総悟ぉぉ!何やってんだぁぁぁぁ!!!」



 沖田は土方に向かって勝利の笑みを浮かべ




 台所を後にした。












 二人きりとなった台所には

 沖田が来る前とは明らかに違う嫌な沈黙が流れている。



 「・・・。」

 「はいっ!?」



 土方は下を向いたままで

 タバコを一度ふかした後、視線だけをに向けた。




 「お前と総悟はどういう関係だ?」

「どうもこうもないです・・・。」


 

 土方はもう一度タバコをふかして




 近くにあった灰皿へと投げ入れる。





 


 「俺は――さっきみたいに・・・お前がちょっかい出されてるのを見て平静でなんかいらんねぇんだ。」






 土方のタバコのにおいがの周りを包み込み始める。






 









 「お前が好きだから・・・。」















 

 その言葉にうっすらと涙を浮かべて






 嬉しそうにうなづいたの頬に





 土方は軽く触れて





 












 ―初めて交わしたのは





ずっと嫉妬していたハズの タバコのにおいのするキス
















 後日談


 土方さんから奪うものが一つ増えたんですぜィと山崎に語る沖田がいたという。








 初の新撰組ネタ。
総悟の口調がすごく難しいです・・・。


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