景吾


今の貴方のほしい物って何?




         
                       10月4日





ほんの少し暗くて、肌寒い。

そんな10月4日。


ちょうど一年。

景吾が

「今日は俺の誕生日なんだから、言うこときけよ、。俺と付き合え。」

そんなふうにいって告白されて一年。

あの(女好きの)景吾が私と付き合い始めてからは

女遊びがなくなってる。


すごく嬉しいんだ。

でも・・・。




「おっ、。どないしたん??そんな思いつめたよーな
顔して。」

と同じクラスの忍足が前の席に座る。

「ねえ、侑士。景吾のほしいものって何だろ?」

「なにって、がほしいんじゃ・・・」

「ばかっ」


「本人に聞こうかな…」

「一番妥当やな。」

そうだよねっといっては席をたつ。

「じゃあ、ありがと、侑士。」

はそういってひらひらと手をふり廊下へとはしっていった。





「ああん、何の用だよ。こんなところへ連れ出して。」

ドアの向こうからしとしとと雨の音がし、空気が湿っている。

授業中にもかかわらず屋上への出入り口ドアには跡部をつれてきたのだった。


「景吾」

「何だよ。」

は跡部をまっすぐに見た。

「一年…だね。」

「……ああ」

「景吾、今年は……」

沈黙の時間が流れるが、けっして不快な雰囲気ではなく、

雨の音が二人の耳にこだましつづけている。

。」

は名前をよばれて顔をあげる。

いつもとかわらない跡部の顔がそこにある。

しかし、瞳だけはなんだか優しい。



「…今年は、何がほしい?」


「…それが用件か?」


「だって…景吾のほしいものわかんないんだもん。」

「じゃあ、プレゼントはいらねぇよ。」





その跡部の言葉が



にはつきはなされたかのように感じて。




視界がうっすらと色を変えていく。






「…あげたいんだよ。」

…泣いてんのか?」


「景吾によろこんでもらいたいんだよ。
私…私は…っ。」



の視界が急にかわった。

腕をひっぱられ、目の前にあった灰色の冷たい湿った校舎は消え、

見慣れた氷帝の制服と跡部のにおいがをつつみこむ。

「景吾?」

「ばーか。俺は何もほしくないんだよ。」


「…そうなの?」












「お前のいる明日があれば、他に何もいらねぇんだよ。」













そういって跡部は




のほほをなでて




優しすぎるキスを落とした。
















景吾の欲しいものをあげる。




今、一番景吾が欲しいものを…




二人の永遠を










跡部誕生日記念です。
要望がもしあったら、この一年前のをかいてみるかもです(適当だな(^^;))


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